モノは、試しで。

日常に、「新しい」が増えていく。

 

久々に出社すると、隣のデスクの上司が珍しくメガネをかけてパソコンに向かっていた。
聞いてみると、ブルーライトカット機能付きのメガネだという。

「家でパソコンを触る時間が増えたからね、必要だと思って買ってみたんだよ」

言われてみれば、この頃私も一日中パソコンと向き合っている。平日は朝から夕方まで仕事。昨夜は大学時代の友人たちとテレビ電話。



気が付くとブルーライトの話題はデスクの周りにも広がっていた。

「私も買いました! パソコンの画面を見過ぎているのか、 最近目の奥が締め付けられる感じがして」

「リモートワークの必需品だよ。目は大事だからねぇ」




へぇ。みんな使ってるんだ。
それなら私も、ネットで一本買ってみようかな。
「モノは、試しで。」 月曜日。 届いたブルーライトカットメガネを早速使ってみる。 このメガネにはUVカット機能もついているみたいで、ちょこっと外に出るときも使えてうれしい。




最近は、服装やメイクのバランスが難しいと思うことが多い。 リモートワークが増えたこともあるし、出社をするときでも、マスクを着けると思うとしっかりお化粧するのも躊躇ってしまう。 だけどこの一本があれば、家でも外でも、平日でも休日でも。 きっと、もう手放せない。








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  • 2020.09.18
  • 14:01

夏をはじめる、一本のアクセサリー。


この世で一番幸せな匂いは?と聞かれたら、迷わず「焼きたてのパンの匂い」と答える。

そんな幸せな匂い、パンの匂いに囲まれたら、私の仕事始めの合図。


今日はどんなお客さんがくるかな。丸の内のランチタイムが始まる前に、ひと休み。




ー そういえばね、この前話したサングラス届いたんだ!


「一目惚れしたって言ってたやつ? 見たい見たい!」





胸ポケットから取り出した新しいサングラスは、自分の出番を知っているかのように、勢いよく初夏の光をすくう。


「サングラスっていうより、アクセサリーみたいだね」


ー でしょ? 堅苦しいのが嫌で今までサングラスは買えなかったんだけど、これは色がやわらかいし、モノは試しでって思ったの!


何気なくInstagramを眺めていたら、目に飛びこんできたのがこのサングラス。

フレームとレンズの珍しい色合いが気に入って、すぐに買ってしまった。


「あ、カフェラテさん来てるよ」


ー ほんとだ! 私先に戻るね!




カフェラテさんは、ほぼ毎日うちのサンドイッチを買いに来てくれるお客さんで、凛とした姿勢と、聞いているこちらの背筋まで正してくれるような声の持ち主。

いつもカフェラテを一緒に頼むことから、お店のメンバーでこっそりそう呼んでいる。





ー いらっしゃいませ!


「こんにちは。もしかして、さっき裏でメガネを見てた? 」


ー わ! 見られていたんですね…。新しいサングラスで、うれしくてつい…。


「お似合いでしたよ。私も最近メガネを買ったの。最近急に夏らしくなってきたし、サングラスも欲しくなってきちゃったわ!」




ここで働く前は、ビジネス街である丸の内のことを近寄りがたい街だと思っていた。

それが気付けばこうして声を掛けてくれる人がたくさんいる街になっていた。


新しく出会う人、いつも顔を出してくれる人、遠くから手を振ってくれる人…

幸福な食卓、とまではいかなくても、皆に幸福なランチを、今年の夏も。










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すてきが広がる、つながる。


カレーって、市販のルウを使わなくても意外と簡単にできるらしい。

しかもそれが、ルーを使うより何倍もおいしいと聞いたら、それはもう試してみるしかない。


材料は揃えた。

あとはレシピ通り、いつも通り、手際よく進めれば大丈夫。




この間までタブレットの文字になかなかピントが合わなくて、なんとなく流れの悪さを感じていた。

3歳年上のママ友に話してみたら、それは老眼の症状だと言われた。

もうそんな歳になったんだ、と少し暗くなったけどそれも束の間。



Point Gray



「私も使っているんだけど、すごく便利なの。よかったら」

このかわいいローネットを後日プレゼントされて、気分がパッと明るくなった。




「これで少し楽になったらいいな」

最初はその程度の期待感だったけど、

今ではこれなしじゃ料理の味も変わってしまうんじゃないかと思うほど。


必要なときにスッとかざすだけで、

おいしいのためのタイミングを逃がさず、味を決める大事なひとさじを忘れずにすむ。


私の 「ほんのちょっと」 を助けてくれる。





スパイスの香りがキッチンを漂う。

うん、やっぱりルウを使うときとは全然違う。




今度みんなに会ったら話してみよう。

「最近どう?」と必ず聞かれるから。

カレーを一から作ったこと。素敵なリーディンググラスを使っていること。


「モノは、試しで。」












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  • 2020.09.18
  • 14:01

週末をまちわびて。


日曜日は一週間のなかで一番いい日にしたい。

仕事好きな性分だからこそ、日曜日は自分の心と向き合うことに尽くす。


好きな場所へ行く。好きな詩集を読む。好きな人と過ごす。


結局一日が終わるころには無意識に仕事のことを考えてしまうけど、

いい日になればなるほど、仕事が楽しみになる。


今日もそんな日になるだろうか。

実は、少し気がかりなことがある。





先週の木曜日、夕方。


「修正で指摘しましたけど、商品名の最初は『パ』じゃなくて『バ』ですよ」


完成した誌面を見た取材先からの電話で青ざめた。

まさか私がそんなミスするなんて…


慌てて修正原稿を読み返したけど、それでもなかなか区別がつかない。

確かに最近「読みにくいな」と思っていたけど...


そっか、これは文字の問題ではなく、私の目の問題なのか。

「老眼」の二文字が頭の中にはっきり浮かんだ。




思い出したらまた不安になってきた。 

リーディンググラス、買おうかな。


でもせっかく揃えたアクセサリーや小物の空気を壊すようなものは持ちたくない。

眼鏡は元から好きなアイテムだからこそ、こだわりだってある。


この週末は、思い切ってリーディンググラス探しに費やそう。


「モノは、試しで。」




探しに探してようやく出会えた。

初めて知ったブランドだけど、まるでずっと前から探していたような気持ち。

だけど一目惚れのような、体温があがる感覚。


素敵なものに出会えたときはいつもそうだ。



Gordon Oak



色、形、質感。

添えられた遊び心は、隠されているようで、見つけてほしさも感じる。


「いいものに、ぴったりな言葉を乗せて届けたい」

そう思って始めた仕事だった。

長く、できるだけ長く続けたい。




部屋にほんのりオレンジ色の光が広がる。

日曜日が終わろうとしている。

そしてまた、私は週末を待ちわびる。
















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  • 2020.09.18
  • 14:02

贈り物のきっかけ


そろそろ母の元に荷物が届く頃だろうか。



いつでも帰れると思っていた実家も、ここまで帰れないとなるとさすがに寂しい。
家が賑やかになる時間を心待ちにしている母のことも気掛かりだった。
「帰れるかもしれない」「やっぱり難しいね」その繰り返し。

手が5本あるんじゃないかと思うほどの手際の良さで、同時に何品も料理を作る母。
寡黙そうだけど、おしゃべりを始めると喉がカラカラになるまで止まらない母。

春先に送ってくれた荷物のお礼もできていない。
段ボールが明らかにいつもより大きくて、もしかしたらこの状況がしぶとく続くことを母なりに予想していたのかもしれない。

娘がバタバタと走ってくる。

「ママ電話!!おばあちゃん!!」




ちょうど一週間前のこと。9月21日は敬老の日だとテレビから聞こえてきた。

形式上は「おばあちゃん」になった母だけど、あのテキパキとした姿を思うと正直全然しっくりこない。

あっという間に幼稚園、小学校…
娘の成長という眩しい部分ばかりについ目がいくけど、私も母も同じだけ歳を重ねているということが、当たり前のようで不思議なことに思える。



しっくりこないと言っておいて安易だなぁと思いながら、スマホに [ 敬老の日 ギフト ] と入力して検索する。
いつも見ている雑貨の通販サイトもギフト特集をしている。

敬老の日を、いいきっかけと思うことにしよう。
母に贈り物ができる日が増えるのはうれしい。



「あー!これママのやつだね!」

スマホをのぞき込んで娘が指を差したのは、ママ友から貰ってすっかり必需品になった、あの首からかけるリーディンググラス。

敬老の日の話をすると、娘はすぐに「おばあちゃんもかわいいって言うとおもう!これにしよう!」とはしゃいだ。




母もリーディンググラスを使っている。
出先で文字を書くとき、メニューを読むとき、そういえばよく鞄の中に手を入れて
「あら、忘れてきたかしら…あったあった…」と小さく呟いていた。

「おばあちゃんはあかるい色が似合うから、これがいいと思う!」
「気に入ったわぁ~って言ってくれるかなぁ」
「これはすっごいおとなっぽいね!」

私の持つスマホを娘は器用に指で動かす。止まらないおしゃべりは私譲りで、母譲り。
「気に入ったわぁ」というのは、母の口ぐせ。
久しく聞いていないその言葉を聞きたくなってきた。



娘が少しふくれた顔を向ける。

「ママもちゃんと選んでよ!!」









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  • 2020.10.07
  • 11:14

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